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9月の保健だより
猛暑が続き、夏かぜで熱が出る子も多いですね。お仕事で忙しいときに、子どもが熱を出したら大変ですが、発熱するということは、身体がウイルスや細菌とたたかっているときなのです。免疫が未熟な子どもが、ある程度発熱を繰り返すのは仕方がないことなのですが、入園して1年~1年半くらい経過すると、発熱の頻度は減ってきます。発熱を上手に味方につけて、子どもの免疫的成長を支えるようにしましょう。
病原体(ウイルスや細菌)は、少し微熱っぽいとき(37度程度)が最もよく繁殖します。身体は、病原体とたたかうために、体温をあげていきます。体温が38、39、40度と上がっていくと、病原体の繁殖力は鈍り、免疫力は活性化していきます。発熱することが感染症の治療になり、熱が高いほど治療効果が高くなります。
そのため、解熱剤は必要な薬ではありません。「38.5度以上あったら使って」と処方されたことがあるかもしれませんが「38.5度以上あったら使ってもいいよ」が正しく、「ぜひ使ってください」というわけではないのです。身体としては一生懸命あげようとしている熱なのに、それを強引に抑え込んでしまうと、薬が切れるのを待ってすぐに体温が上昇します。そこでまた解熱剤の使用を繰り返すと、体力を消耗してしまいます。
ちなみに、解熱剤で身体の中から体温を下げるのと、冷却材などで周囲から冷却するのは違います。免疫力を上手に活性化させるためには、解熱剤で熱を下げるよりも、冷却材などで体表の熱を取って不快感を減らしてあげる方が効果的です。