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10月の保健だより
川崎病って知っていますか??
急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群(MCLS)ともいわれ、1967年に医師の川崎富作博士が発表したことから、川崎病と呼ばれています。1歳前後をピークに4歳以下の乳幼児が患者の80%を占める急性熱性疾患です。
原因はまだわかっていませんが、ウィルス感染や細菌感染をきっかけに起きた免疫反応が全身の中小の動脈に炎症を起こすのではないかと考えられています。年間、約1万6千人の子が川崎病と診断されています。およそ100人に1人の割合です。子どもの数は減少しているにもかかわらず、川崎病は増加しています。
川崎病は症状を元に診断されます。以下の症状のうち5つそろえば川崎病と診断されます。
- 5日以上続く発熱 ④ 目が充血する
- 手足の先が赤くなり硬く腫れる ⑤ 口唇が赤くなり、時に出血、イチゴ状の舌、口腔粘膜の充血
- 不定形発疹 ⑥ 首のリンパ節が腫れる川崎病は無治療では4分の1に何らかの心合併症を発症します。川崎病が疑われたら入院して治療をします。治療では高熱があるうちは熱を下げ、血管の炎症を押さえ、冠動脈(心臓の太い血管)の病変を予防することがいちばん大切になります。時間が経てば経つほど、冠動脈瘤が発生しやすくなるため、時間との勝負です。退院時に冠動脈病変がなければ、日常生活は今まで通り、普通に過ごして定期健診を継続します。
- 川崎病が一般的に知られるようになってきたのは、ここ20年のことです。川崎病にかかっても見過ごされてきた人たちもいます。熱が下がらない、発疹や目の充血がある、手足が腫れる、首のリンパ節が腫れるなど気になる症状があったら早めに受診・治療を受けてください。
- 症状がそろわない不全型の川崎病もあります。補助診断として、血液検査、BCG摂取部位が赤く腫れる、不機嫌になるなどがあげられます。